「檜垣(ひがき)」と「組亀甲(くみきっこう)」の彫り方を説明していきます。
- 檜垣
- 組亀甲

檜垣と組亀甲の木彫り
1.檜垣の彫り方
檜(ひのき)やその他の板材を互い違いに組んだものを檜垣(ひがき)または網代(あじろ)といいます。今回はこの檜垣を編まずに彫って表現していきます。
まずはいつも通りカーボン紙ではがき大の木に檜垣と組亀甲を写していきます。下絵はここ(檜垣と組亀甲のPDF)よりダウンロードできますのでご利用ください。

檜垣と組亀甲の下絵を写す
次に、下絵を三角刀で彫り、キワ刀で切込みを入れていきます。
- 三角刀で檜垣を線彫りする
- キワ刀で檜垣に切込みを入れる
続いて、編み込みで下に潜り込む部分の角を平刀で落としていきます。
- 下に潜り込む部分の角を平刀で削る
- 下に潜り込む部分の角を平刀で削る(削った後)
あとは、下に潜り込むことをイメージしながらキワ刀および平刀で仕上げていきます。

檜垣の木彫り完成
2.組亀甲の彫り方
組亀甲も網目を出すように組んであるものですが、これも今回彫って表現していきます。
まずは三角刀で組亀甲を線彫りし、キワ刀で切込み入れます。ただし、以下の下絵における赤い部分については、線彫りのみで切込みは不要です。
- 組亀甲を線彫りし切込みを入れる
- 赤い部分は切込み不要
次に檜垣同様に下に潜り込む部分の角を平刀で落としていきます。

下に潜り込む部分の角を削る
続いて、角をおとした部分とのつながりが自然に見えるように平刀でなだからにしていきます。

角を落とした部分を平刀でなだらかにしていく
次に以下の下絵の青色部分を一段下げていきます。三角形の三辺にキワ刀で切込みを入れた後、1.5mmの平刀で一段下がるようにさらいます。
- 組亀甲の青色部分を一段下げていく
- 三角形部分を一段下げる(組亀甲)
消えた線を彫りなおすなどし、仕上げていき完成です。

組亀甲の木彫り完成
文様の彫り方
- 文様の彫り方 その1 ~格子(こうし)から鱗(うろこ)~
- 文様の彫り方 その2 ~雷紋(らいもん)~
- 文様の彫り方 その3 ~麻の葉、紗綾形~
- 文様の彫り方 その4 ~青海波(せいがいは)、七宝つなぎ~
- 文様の彫り方 その5 ~檜垣(ひがき)、組亀甲(くみきっこう)~ ←現在表示しているページ
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