絵の彫り方 ~干支~

小物・創作木彫の技法

文様を彫ることができるなら、文様を彫るがごとく絵を彫ることもできます。

今回は干支の絵を彫っていきましょう。

使用した彫刻刀はキワ刀1本です。

キワ刀9mm

寅(とら)

寅_下絵

 

寅の木彫り_完成

準備

カーボン紙で木の板に寅を写していきます(ここでは、はがき大の木を使用)。下絵はここ(寅のPDF)よりダウンロードできますのでご利用ください。

寅_下絵

彫り方

基本的には『[補講] キワ刀一本で線をあやつる』で説明した線彫りをしています。『毛卍文(けまんもん)』のような彫り方をしている箇所もありますが、これも線彫りの派生形です。『分銅繋ぎ(ぶんどうつなぎ)、立桶(たてわく)』『毛卍文(けまんもん)』あたりが彫れるなら問題なく取り組むことができるかと思います。

彫り方は、下図の赤線の箇所に切り込みを入れ、その切り込みと交わるように斜面(または曲面)を彫っていきます。切り込みの深さや、斜面(または曲面)の角度は線の太さに合わせて変えています。

寅_指示書

また、無理して一刀で決める必要はありません。同じ流れの動きを繰り返して彫った方が良い場合も多いです。

寅_線彫り

寅の木彫り_半分彫った状態

もう半分も同じように彫って完成です。

卯(うさぎ)

準備

カーボン紙で木の板に卯(う)を写していきます(ここでは、はがき大の木を使用)。下絵はここ(卯のPDF)よりダウンロードできますのでご利用ください。

彫り方

彫り方は、寅(とら)の彫り方を参考に取り組んでください。以下図の赤線が切り込み箇所になります。

卯_指示書