舟形光背(透かし唐草)の彫り方 その1(舟形に彫る)2017年1月20日仏像彫刻仏像彫刻の技法 光背は、仏像の背面を飾っているもので、身体から放たれる光を表現したものです。 今回から数回に分けて、透かし唐草をあしらった舟形光背の彫り方を説明していきます。 Contents1. ①下絵を描く2. ②板材を用意し、余計な部分をカットする3. ③舟形にしていく4. 舟形光背(透かし唐草)の彫り方 ①下絵を描く まずは下絵を描きます。光背および仏像の赤丸のところが重なるように、彫り上げた立像の大きさに合わせて、描いた下絵を拡大または縮小印刷しましょう。 舟形光背(透かし唐草)の下絵 髪際と頭光が一致するように 「頭光部」は仏像の頭の後ろに位置し、「身光部」は身体の後ろに位置します。「光脚部」は光背の脚の部分にあたり、「頭光部」と「身光部」を囲むように「周縁部」があります。「枘(ほぞ)」は台座に埋め込む部分です。 今回は透かし唐草ですので、周縁部には透かし唐草(黒く塗りつぶした部分を透かした唐草)を彫ります。 ②板材を用意し、余計な部分をカットする 板材を用意する 下絵に合わせて余計な部分をカット 下絵を板材に重ね合わせて、下絵と重ならない部分をのこぎりで取り除いていきます。 ③舟形にしていく のこぎりで取り除いたものを舟形に彫りこんでいきます。 周縁部を湾曲させ舟形に 舟形にしていく 「頭光部」および「身光部」、「光脚部」を「周縁部」より少し厚めに残します。周縁部はほぼ均一な厚さになるようにしましょう。 周縁部以外を厚めにしておく 周縁部裏側のカーブ 「舟形光背(透かし唐草)の彫り方 その2」では、「周縁部」への透かし唐草の彫り方を説明します。 舟形光背(透かし唐草)の彫り方 舟形に彫る ←現在表示しているページ 唐草を彫る 光脚部、身光部、頭光部を彫る このページを見た方は他に次のページも見ています文様の彫り方 その4 ~青海波(せいがいは)、七宝つなぎ~お問合わせ舟形光背(透かし唐草)の彫り方 その2(唐草を彫る)初心者に薦める仏像彫刻の本蓮華座の彫り方 その3(框を彫る) 仏像彫刻仏像彫刻の技法