舟形光背(透かし唐草)の彫り方 その2(唐草を彫る)

仏像彫刻仏像彫刻の技法

左右対称で厚さも整った舟形の木が用意できましたら、周縁部に透かし唐草を彫っていきます。

①下絵を舟形に彫った木に貼る

まずは、舟形の木に下絵をのりで貼ります。唐草を左右対称に彫っていきますので、下絵も左右対称になるように貼り付けます。少しでもずれていれば、やり直してください。
舟形に彫ったものに下絵を貼る(舟形光背の彫り方)
舟形に彫ったものに下絵を貼る

②透かし部分を削り取る

ドリルや糸鋸などを使い、透かし部分(下絵の黒塗部分)を削り取ります。
透かし部分を削り取る(舟形光背の彫り方)
透かし部分を削り取る
注意すべき点は、周縁部の湾曲に対して垂直に削り取ることです。単に削り取ればいいわけではありません。
周縁部の湾曲に対して垂直に削り取る(舟形光背の彫り方)
周縁部の湾曲に対して垂直に削り取る

③唐草を彫る

唐草を彫っていきます。 唐草を彫る(拡大)(舟形光背の彫り方) 丸刀(または浅丸)と平刀、キワ刀を駆使して彫ってください。教室で基本をしっかり身につけた方なら、時間はかかるかもしれませんが、一度パターンが分かればできることでしょう。
唐草を彫るときに使用する彫刻刀(光舟形背の彫り方)
唐草を彫るときに使用する彫刻刀
唐草を彫る(全体)(舟形光背の彫り方) (唐草を彫り終えた後、身光部の中心部あたりを透かしました) 「舟形光背(透かし唐草)の彫り方 その3」では、「光脚部」、「身光部」、「頭光部」の彫り方を簡単にではありますが説明していきます。

舟形光背(透かし唐草)の彫り方

  1. 舟形に彫る
  2. 唐草を彫る ←現在表示しているページ
  3. 光脚部、身光部、頭光部を彫る