コラボ:【文様動物園】の彫り方 その2 ~カメエリア~

小物・創作木彫の技法

今回は、カメエリアを彫っていきます。

準備

その1で公開しました下絵をダウンロードし、カッターナイフで4分割します。

文様動物園の下絵をカッターナイフで4分割しています

4分割した下絵にのりをしっかり塗り、板材に貼り付けます。

4分割した下絵を板材にのりで貼り付けています

4枚の板材に各下絵を貼り付け、板材をぴったり引っ付けると、下の写真のようになります。

板材に下絵の貼り付け完了

雷紋

雷紋は過去に紹介した「文様の彫り方 その2 ~雷紋(らいもん)~」を参考にしてください。

ラーメン文様
ラー紋

今回はキワ刀だけで彫ってみました。

以前紹介したやり方では三角刀、平刀も使用しましたが、キワ刀でだけでも彫れる
以前紹介したやり方では三角刀、平刀も使用しましたが、キワ刀でだけでも彫れます

ラーメン文様を彫りだしました

薬研彫り

紗綾形(さやがた)」で紹介した薬研彫り(V字彫り)で下画像の赤色線を彫っていきます。

赤色線を薬研彫り(V字彫り)する

キワ刀1本できっちりコントロールしてぶれなく彫り進めます。難しい場合は三角刀で彫ってもよいです。ただ、キワ刀で薬研彫りした方が鋭角で深くV字を彫ることができます。

薬研彫りした後の写真

植物文様

次に植物文様を彫っていきます。

植物文様
植物文様

下左画像で示す赤い部分にいくほど深く、青い部分にいくほど浅く、切り込みを入れます。

過去に紹介した「七宝つなぎ」の彫り方を参考に切り込みと交わるように曲面を彫ります。

七宝つなぎでは浅丸刀を使用しましたが、今回はキワ刀で彫りました
七宝つなぎでは浅丸刀を使用しましたが、今回はキワ刀で彫りました

七宝つなぎを応用して植物文様を彫りました

下画像のように鱗を彫ります。この彫り方は「文様の彫り方 その1 ~格子(こうし)から鱗(うろこ)~」を参考にしてください。

鱗彫りを植物文様の中央に入れます

植物文様の一部が彫れました

下画像のピンク色の部分も先ほど説明しました黄緑色部分と同じように彫ります。もうひとつの植物文様も先ほど同じ彫り方で彫っていきます

中央の植物文様を彫っています 中央の植物文様を彫っています

また下左画像のピンク色の部分も黄緑色部分と同じように彫ります。かたちが違いますが、彫刻刀の動かし方次第で異なるかたちを彫ることができます。

下左画像のピンク色と黄色の部分も黄緑色の部分と同じように彫ります。

全て植物が彫れました

カメ付近

青い線に沿って角を落とし、かまぼこ状にしていきます。

黄色の部分を奥に落とします(先ほどかまぼこ状にした部分がラー紋から飛び出るイメージ)。

カメの輪郭に沿ってキワ刀で切り込みを入れ、カメ周辺を浅丸刀でお皿状にします(お皿の真ん中にカメがいるイメージ)。

下左画像の中央植物文様付近の青色部分の角を落とします(全4枚を引っ付けたときにドーム状になるイメージ)。

カメ

下画像の青い部分の角を取り、黄色の部分は奥に落とします(手足、尾を甲羅の下に潜り込ませるイメ―ジ)。

足、尾を甲羅の下に潜り込ませるように彫ります

下画像の赤色の部分を薬研彫り、青色の部分の角を落とします(それぞれの丸をドーム状にするイメージ)。

カメの甲羅模様を彫ります

カメの甲羅模様を彫りました

下絵を貼り付けてままですと全体の雰囲気がわかりにくいので、水にさらしてはがし、イマジネーション膨らませながら彫刻刀で整えていきます。

カメエリアを彫りだしました
カメエリアを彫りだしました
カメエリア一般公開
カメエリア一般公開

コラボ:【文様動物園】の彫り方 Taka×ホリビト

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