仏像彫刻の本は数多くあり、初心者はどれを買おうか迷います。

そこで、初心者にお薦めの本をいくつか紹介します。

①仏像彫刻の本といえばこれ

まず一冊目は、仏像彫刻本の定番である『仏像彫刻のすすめ(松久朋琳著)』。

初版が昭和43年でありながら、今でも販売されている名著。

用いる木のサイズ、彫刻刀のサイズが示されており、彫る過程を映した写真とともに彫る手順が書かれています。

初心者は、いきなり完成形に近づけようと彫り進め、かたち、バランスがぐちゃぐちゃになる方が多いです。家で一人で彫ってきた方(自己流)のほとんどが当てはまります。第一段階、第二段階、第三段階、・・・・と段階を踏んでつくることはバランスを保つために非常に大切なことなのです。

ただ、彫刻本として惜しい点もあります。写真が白黒で見にくい箇所があることと、なぜその手順を踏むのかという理由が示されていないことです。

彫刻本で写真は一番重要な要素だと思います。白黒で立体感がつかみにくい写真では、見たいところが見えずストレスになります。

また、手順を踏む理由を示していない点も初心者の理解を難しくしていると思います。その手順を踏むのには何かしらの理由がほとんどの場合はありますが、書かれていません。

ただ、彫刻教室に通いながら読む参考書としては最適だと思います。教室にはある程度の見本がありますので、本の写真を見ずとも、実際に立体を見ながら彫り進めることができます。手順も理屈を交えながら説明しています。すべての手順を頭にいれるのは難しい場合は、教室で簡単なメモを取り、本と見合わせながら理解を深めていくとよいでしょう。

②写真が参考になる仏像彫刻本といえばこれ

豊富な写真を参考にしながら彫るのでしたら『仏師に聞く仏像彫刻教室(高井琮玄著)』、『続 仏師に聞く仏像彫刻教室(高井琮玄著)』。

注目すべきなのは、仏像を四方から撮った、オールカラー写真が掲載されている点です。しかも、写真はきれいでサイズが大きいです。

また、仏手や衣のしわなども仏像とは別に写真をメインに説明しており、初心者には助かると思います。

実際にお寺や美術館で拝観しても、なかなか四方から見る事はできませんし、写真撮影も許されていません。

彫る手順などはほとんど示されていませんが、仏像のかたちを写真で見て理解するには良い本でしょう。

さいごに

本を買うのは必須というわけではありません。一冊当たりもそれほど安くありませんし、サイズが大きいので場所も取ります。

ただ、本には仏像彫刻に限らず、困難な問題にあった場合に、何かしらのヒントを与えてくれる可能性があると思います。