研ぎ機の購入に悩む人々

とは言いつつ、彫刻刀用研ぎ機を選ぶポイントを簡単にではありますが説明します。参考にしてみてください。
研ぎ機を購入したい理由、購入に踏み切れない理由
私の工房に相談に来た方に共通のパターンが見られました。
購入したい理由
①いつでもよく切れる彫刻刀を使いたい
以前に「切味鋭い彫刻刀を使おう」で説明したとおり、切味は大切です。家でバリバリ彫る方がほしくなるのは分かります。
②研いでもらうための料金が高い
研ぎ屋に頼んだら1本300円ほどかかり研ぎ代だけでバカにならないのだそうです。教室によっては一本ごとに研ぎ代が必要なところもあるそうで、自分で研ごうと考えたとのことです。
購入に踏み切れない理由
①実物を見てから買いたい
サイズや動いているところ、研いでいるところを実際に見てから買いたいそうです。現物を探しても置いているところが少ないので、うちに来られたのでしょうか・・・。
②価格が高い
数万円~10万円ほどするものですから購入に慎重になっているようです。
③自分で研げるか心配
こればっかりは何とも言えません。どなたかから教えもらうか、本やネットで研究して、実際に自分で研いで失敗しながら習得していくしかないと思います。
清水製作所の研ぎ機で違いを見る
清水製作所が大きさや付属品、価格などが違う3つの機種を販売しています。違いを見ていくと自分に必要な機種の特徴が何かが分かってくると思います。清水製作所のものに限らず選ぶ際に参考になることでしょう。
以下、3機種(M-7型、M-6型、M-10N型)の性能表の一部を清水製作所のホームページから抜粋し、比較したものです(2017年5月25日現在)。いずれの機種も上の写真のように、円盤の砥石、金板・布バフなどが一本の軸に通され、スイッチにより回転する構造となっています。
M-7型 | M-6型 | M-10N型 | |
①横幅 | 350mm | 400mm | 660mm |
②奥行 | 150mm | 230mm | 330mm |
③高さ | 150mm | 195mm | 375mm |
④重量 | 5.5kg | 12kg | 28kg |
⑤定格時間 | 30分 | 連続 | 連続 |
⑥回転数(一分あたり) | 1400回(50Hz) 1700回(60Hz) | 1450回(50Hz) 1750回(60Hz) | 1000回(50Hz) 1160回(60Hz) |
⑦WA砥石(直径×幅) | なし | なし | 150mm×19mm |
⑧PVA砥石(直径×幅) | 60mm×10mm | 125mm×10mm | ・150mm×19mm ・125mm×10mm(R付き) |
⑨布バフ(直径×幅) | 60mm×15mm | ・125mm×20mm ・125mm×10mm | ・150mm×25mm ・150mm×10mm ・50mm×6mm |
⑩フェルトバフ(直径×幅) | ・60mm×4mm ・60mm×6mm(山型) | ・125mm×5mm ・100mm×6mm(山型) | ・100mm×6mm(山型) |
⑪皮バフ(直径×幅) | ・60mm×4mm ・25mm×3mm | なし | なし |
⑫金板(直径×幅) | 60×3mm | 125mm×4mm | 145mm×8mm |
⑬参考価格(税抜き) | 43,000円 | 55,000円 | 100,000円 |