字の彫り方 ~かまぼこ彫り、菱彫り~
準備できましたら彫り進めていきましょう
かまぼこ彫り

かまぼこ彫りは、文字の中央部分が半円形に盛り上げる彫り方です。
断面がかまぼこのような形なのでかまぼこ彫りという、そのまんまの名称になっています。

今回はキワ刀12mm一本で彫ります。
まずは文字のすべての輪郭に垂直に近い角度で切り込みをいれます。このとき、文字の面(下図の赤の箇所)が順目になるように刃を走らせます。
次にこの切り込みと交わるように別角度でさらに切り込みを入れます。もちろんこれも順目で。
また、集中しすぎて、呼吸が止まらぬように注意しましょう。
次に文字の角を取ってかまぼこの形に丸めていきます。丸みを彫り出すときは一刀で丸みを彫るのではなく、平面の角度を変えて彫っていくのが基本です。
以下、平面を彫って丸みを作るイメージです。赤線の棒線角度で平面彫ります。
さらに角度を変えて平面を彫れば、かまぼこの近似形になります。文字が細いところは角度を変える工程は一度でかまぼこ型に見えるかもしれません。そのときはこの工程は飛ばしてください。
さらに丸みをつけたければ、さらに角を取っていきます。最初の切り込みが浅いとかまぼこ型になにりくいので、浅い場合は切り込みを入れ直すとよいです。
全体のバランスの整えて完成です。
菱彫り


菱彫りは、文字の中央部分が三角形に盛り上げた彫り方です。筆で字を描くときに、筆先が通るところが三角の山の頂点と考えた方がしっくりくるかもしれません。


文字の中央の尖った角が菱の実に似ていることから菱彫りと呼ばれています。
こちらもキワ刀12mm一本で彫ります。
まずは文字の外側に切り込みを入れます。
ほとんど筋彫りと同じですが、筆の通るところを面の境界線で表現するので、面の角度や深さに十分に気を付ける必要があります。手のつけやすそうなところやってみましょう。
字の彫り方
- おまけ とりあえず見栄えする字の彫り方