順目と逆目を感じる
彫刻初心者が必ず一度はつまずくのが、順目(ならいめ、または、じゅんめ)と逆目(さかめ)。
木を彫ったことがない方のほとんどが、彫刻刀をどの角度から木に入れても同じように彫れると思っています。
木は繊維質であり、同じようには彫れません。これを表すときの用語が順目と逆目。
順目で彫ると、刃物がスムーズに入り、加工面がきれいになります。逆目だと、刃物が引っかかるような抵抗があり、加工面がガサガサになります。
彫ったものを見れば、順目と逆目が分かって彫っているかどうかはすぐ分かります。
順目と逆目かどうかを判断する基本的なルールはありますが、実践の中でしか会得できない部分もあります。彫刻刀の刃を入れた瞬間に抵抗が強いと感じ、逆目だと分かるという体感は最たるものです。木にはクセがあるのでルールから外れることがあります。そのときは知識ではなく、体感を優先するべきです。